なぜ続けられないのか?
水泳をやってみたい。という方がにわかに増えてきているようです。昨今の健康ブームに加えて、この暑い夏に、外を走るよりも涼しく、全身運動ができるエクササイズとしてやってみたいという方も増えているのではないでしょうか。
でも、
「水泳って、めちゃくちゃ辛いよね」
「泳ぎに自信がないから自分には難しいかな」
やりたい気持ちはあるけど、諦めてしまう方が多い印象です。
僕は学生時代から水泳をやっているので、辛いものではないし、楽しく続けれれるスポーツです。
この違いは何でしょうか?泳ぐのが得意か不得意かの違いでしょうか?
速く泳ごうとしてはいけない
オムスビの羽渕さんに誘われて、水泳に行った時の話です。
「田中さん、なんでそんなにずっと泳いでいられるの?僕は50m泳いだら、もういっぱいいっぱいだよ?」
そういわれて、羽渕さんの泳いでいる姿を見てみました。
すると、あることに気が付きました。
速く泳ごうとしている
少し考えてみたのですが、小学校や中学校の水泳って、25mのタイムとか測るんですよね。
「短距離をできるだけ速く泳ぐ」
ということしか教わったことがないのではないでしょうか?
それを羽渕さんに伝えたところ
「あーなるほど!じゃあ速く泳ごうとしないためには何が大切なの?」
と聞かれたので、整理しながらクロールの楽な泳ぎ方を説明しました。
- バタ足はしなくていい(足は水中でバランスを取るためだけに使う)
- 水をかくことではなく、蹴伸び(けのび)の状態をできるだけ長く保つことを意識する
- とにかく力を抜いてゆっくり泳ぐ
この3点です。
羽渕さんにとっては、「ゆっくり泳ぐ」という考え方自体が新鮮だったようですが、30分で楽な泳ぎ方をマスターしていました。この日以降、毎週泳ぎに行っているそうです。
「楽しく継続すること」を目的にしよう
今回の話はスポーツ全般に言えることかもしれません。「競争で勝つこと」が目的のやり方と、「楽しく継続すること」が目的のやり方は大きく違います。考えてみれば、僕も学生時代、走ることが大嫌いでした。長距離走の時間になるとタイムが測られ、他の人よりも遅いと劣等感を感じるから少しでも速く走らないといけない。でも大人になってからは、自分のペースで走ることを知り、走ることが楽しくなりました。学生の頃では考えられないくらい、走る機会が増えています。
水泳も全く同じで、「楽しく継続する」ための泳ぎ方をマスターすれば、苦手だと思っていた水泳も続けられるようになります。暑い季節、野外スポーツが辛い時期に、「楽に泳ぐ」水泳を試してみるのはいかがでしょうか?
(オムスビ カタリスト 田中健士郎)