コミュニティイベントは継続しづらい。

イベントは労働集約的な仕事です。会場や備品の手配、参加者対応、登壇者の打ち合わせ、どんなに小さなイベントでも当日一人では回すことはできません。せっかく準備したにもかかわらず、ドタキャンが多いと、次にやるモチベーションが削られてしまいますよね。特に非営利なコミュニティイベントは金銭的な価値が少ないので継続しないことが多いです。

そんな中、27年間も続けている芸術祭が近所にありました。それが葉山芸術祭です。どうして継続するのでしょうか。以前、「気持ちよく続けて成果を出す方程式」をご紹介しましたが、イベントもそれに当てはめてみたいと思います。

徹底的にコストを下げている。

自治体や企業が助成金やスポンサー料を出して、華々しく開催するイベントは、お金が出なくなると継続が難しくなってしまいます。一方で葉山芸術祭は、出展参加者からの参加費(1企画1万円)や寄付が中心に成り立っています。スポンサーによる制約がなく、参加希望者は原則ノーと言わないそうなので、参加希望者のアートに対する心理的コストを下げていると思います。

僕も段ボールで作った名刺入れが売られてて、すごく心惹かれてしまい買いました。あとは納豆柄のポーチや、山から拾った素材でリースを作っていたり。葉山芸術祭は、「生活芸術(暮らしに根ざしたアート)」と言ってるそうですが、カジュアルさが気取ってなくて素敵だと思いました。

継続することが、誰にも真似できない価値につながっていく。

イベントは金銭的な指標では価値をはかりづらい要素があります。場所と時間を共有する機会なので、人と人の関係性に変化が起きているように思います。

HAFSメンバー・関東学院大学准教授の兼子さんによると、(1)地域資源の(再)発見、(2)「葉山らしい」ライフスタイル、(3)葉山のコミュニティ創出の3つが、代表的なものだという。

1)の地域資源の再発見では、忘れられていた森山神社や旧東伏見宮別邸が見出され、重要なイベント会場として住民が集う憩いの場へと変化した。葉山芸術祭を機に「葉山らしい場所」として日の目を浴びたとも言える。また、多くの出展者による「葉山」観が織りなされ(2)「葉山らしいライフスタイル」が生まれた。最近では「自然志向やスローライフ、オーガニック、環境配慮」などが人々を惹きつけている。こうして人が人を呼び、作品が新たな芸術を生むようなサイクルが芸術祭を軸にくるくる回る。(3)新たなコミュニティもどんどん生まれ、また人を呼ぶサイクルにつながる。

今年で24回目、住民主体の葉山芸術祭の魅力とは

私は芸術祭にいくまで、アートやエンターテイメントの世界は、資本やセンスがないとできない、観客席で楽しむしか手段しかないと思い込んでいました。少なくとも葉山芸術祭にいって、自分も表現していいんだという勇気をもらいましたし、葉山に住みたくなりました。

コストを下げていくことで選択肢がひろがる体験をさせていただいて、仕事のヒントにもなりそうです。オムスビは「できる喜びを増やす」がミッションなので、選択肢がひろがる体験をオムスビなりに追求していきたいと思います。

 

Posted by:ハブチン

1986年大阪府生まれ。2008年パソナキャリア入社。転職者のキャリア支援業務、自社の新卒採用業務、新規事業立ち上げに従事しつつ、アイデアを短時間で具現化する「アイデアソン・ハッカソン」のファシリテーターとしても活躍。2016年4月に独立し、リレーションシップデザインを軸とする株式会社オムスビを設立し、組織変革したい企業様向けの組織コンサルティングサービス『reborn』を提供している。 Omsubi Inc. Founder and CEO Akihiro is the Founder and CEO of Omsubi Inc. Born in Osaka Japan in 1986. Joined the Japanese recruitment agency named Pasona Career. Designed his new career as a facilitator of "Ideason" and "Hackason" who embodies ideas in a short time, while engaged in career support of job changers, recruiting new staffs and launching new business in the company. After left Pasona Career, founded a relationship design company named Omsubi Inc. in April of 2016. Providing the organizational innovation service "reborn" for companies wanting to change the organization.